コンパクトで携行しやすく、持ち出して作業したい時などに便利な膝丈ほどのペケ台の作り方です。
本記事は、上のような作業台を作る図面になります。
背が高い汎用サイズのペケ台(別記事)はこんな感じです。
材料やカット方法については以下の記事で詳しく解説していますので、こちらも併せてご覧ください。
図面と寸法
材料は910mm×1820mmのサブロク合板を2枚使います。
- 天板:厚15mm×910mm×1820mm ×1枚
- 脚:厚12mm×910mm×1820mm ×1枚
天板の厚みは15mmを使っていますが12mmでもOK。
脚はサブロク材をど真ん中で切るので、910mm×910mmを2枚でもOK。
サブロク板には「915mm×1825mm」や「900mm×1800mm」などのサイズもありますが、どれでも大丈夫です
木取り図
- A:直線カットができる人用
- B:元々の直線を利用する方法
の2種類の図面を作成しました。
Aパターン(直線カットができる人用)
- 赤は切る線です。
- 破線は丸ノコや、カットサービス等を利用する場合のみカット。
- 緑はそのまま利用します。
一番中央の縦カットがブレてしまうと天板を乗せる部分がガタガタになってしまうので、丸ノコ+丸ノコ定規などを使って真っすぐ切れる人向きです。
脚の向きが互い違いになっているのは、天板面(直線精度が必要な箇所)のカットが中央の1カ所で済む為です。
- 直線切りが問題なくできる方
- カットサービスを利用する方
- 直角が1~2mmズレてる場合もあるので自分で整えたい方
は、もちろん気にせず自由に切って構いません。
他の向きだと天板面のカット数が増えるので、直線切りに自信がない方は参考にしてみてください。
Bパターン(元々の直線を利用する方法)
天板側を外に向けて、元々直線にカットされている箇所をそのまま利用するパターンです。
精度を出して長い直線を切る必要が殆どないので、手鋸しか持っていない方や、まだ丸ノコの扱いに自信がない方にもお勧めです。
製材された板でも直角が1~2mmズレていたりしますが、ペケ台は天板側と脚底側さえ平行であれば問題ありません。
Aパターンと違って、こちらは一番中央(赤の縦線)の直線カットが多少ブレてしまっても大丈夫です。
脚の寸法
- 水色の線は本体のサイズ。
- 赤の矢印(100)は脚枠の幅。
- 青の矢印(200)はスリットの長さ。
- 灰色の矢印(54)は脚底の深さ。
数字が大渋滞しているので、3種類に分けて解説します。
1 本体(1/3)
メインの本体寸法です。
高さが454mmと中途半端な数字になっているのは、丸ノコの刃の厚み分(1.6mm)を約2mmとして引いているためです。
実際はノコ刃の厚みや板材の微妙なサイズ違いなどによって数mm変わってくるかもしれないので、あくまでご参考まで。
数字の説明なのでここは読み飛ばしてOKです
【Aパターン】
1820mmを縦に3回カット:1820-2×3=1814
1814を4等分で453.5≒454mm
【Bパターン】
910mmを横に1回カット:910-2=908
908を2等分で454mm
2 脚枠の幅(2/3)
枠の幅となる寸法です。
私が使っている汎用サイズのペケ台と同じ幅ですが、できるだけ頑丈にしたい場合は、110mm~150mmくらいにしても良いと思います。
3 スリットと脚底(3/3)
組立て・分解のしやすさに関わる寸法です。
- 山(54の部分)を大きく取るとスリットの繋がっている部分が弱くなる
- スリットの組み合わせが200mmとキリの良い数字になる
ので、脚底の山の高さは54mmにしていますが、ここは好みで多少変えてもOKです。
脚パーツの作り方
脚パーツの作り方は、「汎用タイプのペケ台」と重複しますので、下のリンクボタンからお進みください。該当項目までジャンプすることができます。
イラストを交えて道具別に詳しく解説しております。
まとめ
この記事は、汎用タイプの『ペケ台の作り方』の派生記事です。
1つにまとめるつもりでしたが、長くなってしまうので分離し、人それぞれ手持ちの道具や状況に合わせて選択できるように図面を作成してみました。
1枚の板から脚を切り出す「木取り図」やカット方法に違いがありますので、ご参考にしていただければ幸いです。